コロナウイルスの問題が出てから、病院や介護施設などは家族の面会は原則禁止になっ
ている。
私の働いている病院では「緊急事態宣言」が解除になった今も面会禁止が続いていて、
おそらく今年中は継続されるようだ。
洗濯物や必要物品の受け渡しも、職員が病棟を離れ、一階の受付前まで行かなければな
らなく、仕事量が増えている。
家族も心配して「どんな状態ですか?」など聞いてこられるが、病状などは看護助手の
私が答えることは出来なく「ご飯はしっかり食べておられます」や「リハビリ頑張って
おられます」等くらいは答えられるが、そうでない方の場合、心配されるようなことは
言えないので、不安でいろいろ聞いてこられる方には、「また看護師から電話でお話す
るように伝えます」と言うなどいろいろな工夫が必要だ。
しっかりされていて携帯電話を持っている方は自分で話をされ、交流も出来ているが、
ちょっと困ってしまう場合もある。
夜間110番通報事件!
入院中で寝たきりのかたで、「早く帰りたい」といつも仰るかたがいるのだけど、少し
認知症も始まっているようで、怒りっぽくなっている。
ある晩早く帰りたくて 110番通報して「監禁されている!」「助けてくれ!」
と電話しちゃったそうだー( ゚Д゚)
しばらく携帯電話は没収されていたが、いつのまにかまたしっかり握りしめている。
しょちゅう電話がかかってくる家族も大変だ~(^^;)
家族面会に関しては施設勤務の時にも、いろいろな家族の姿を見てきた。
頻繫に面会にこられ世話を焼かれる方がいる一方で、全く面会に来ず、洗濯も業者任せ
で、衣類など頼んでも、職員に渡し、顔を見に来ることもない方も・・・
これまでの家族関係がそうさせているんだと思うが、施設に預けたとたんに、ほったら
かしの家族は結構たくさんおられる。
そのなかで、献身的な素晴らしい家族のことを思い出したので書いてみる。
老人保健施設での献身的な家族
利用者Eさん。当時70代女性。アルツハイマー型認知症が進み、意志の疎通がもう完
全に出来なくなり、全介助状態。
食事も全介助で私たちが口に入れてあげて、なんとか食べてもらえたり、時々は口を閉
ざしてしまわれ介助が難しい状態だったが、昼食時と夕食時は必ずEさんのご主人様が
食事介助に来られていた。
私たちが食事介助するのは朝食時だけだった。
他の方と同じ費用を払っておられるのだから、本当はスタッフの仕事なのだが、、
いつもニコニコといそいそと、奥様のお世話をされていて、、、
愛されてるんだな〜〜^^と、いつも微笑ましく見ていた。
(奥様とっても美人さん)
食事が進まないときは、
「どうしたんや・・ちゃんと食べ!」と必死で、、、
あまり一生懸命だと誤嚥の危険性があるので、スタッフが「あまり無理に食べて頂か
なくても大丈夫ですよ」と、ストップをかけることもあったが💦・・・
たくさん食べれた時は
「ほらこんなに食べれましたわ^^」と嬉しそうに見せてくださった。
食事が終わると口腔ケア(口の中を拭くこと)もご自分でされます。 時々手を噛まれ
ながら^^;
そのあと、必ず茶封筒から「櫛」を取りだし。奥様の髪の毛を奇麗にセット(七三わ
け)してあげていた。
おそらく奥様はもうご主人のことも認識されていなかったと思う。
それでも ご主人が奥様を見る目はとても愛情に満ちていた。
その前にいた特養でも、家族が何年も来られずほったらかしの方も何人かおられた。
最初のうちはしょっちゅう来られていても、だんだん足が遠のく、、ってのが普通なの
かな?って思っていたが、こんな方もいるんだなぁ・・
Eさんが口から食事が摂れなくなり亡くなるまで半年以上毎日休むことなく通われた。
もちろん、こんなに尽くしてもらえているのは、元気なときの奥様がご主人を大事にさ
れていたからなのでしょう。
淋しい老後にならないよう日ごろからの行いが大事なのだね。
皆さん心しておきましょう・・・
私も息子とお嫁さんを大事にしよう~(^^;)