コロナの患者数がまた増えてきて、大変なことになっています。
私の勤める介護施設でも、やっと面会が可能になっていたのに、またオンライン面会か
窓越し面会のみ可能、に逆戻りしました。
しかし、職場内での感染は今のところ発生していなくて(利用者もスタッフも)
個人的にも知り合いが、感染したという情報もなく、
息子に到っては3人とも、一回もワクチン接種していない。
(「必要ないやん、副作用もあるしっ」て、、、接種する気なし・・・)
重症化もしないし、インフルエンザのようなもの・・
私も、そんな感じであまり深刻に考えていなかったし、介護職じゃなかったら、
ワクチン接種してなかったかも??なんてことも思ったりしていましたが、
確実に患者数が増え、病院の受け入れが逼迫していることを実感する出来事が
ありました。
1週間程前のこと
特養入所中の92歳のおばあちゃんが、朝起こしに行っても反応が薄く
発熱もあり、看護師に報告。
この方「睡眠時無呼吸症候群」があり睡眠時は「シーパップ」という呼吸を助ける
マスクをつけておられたが、苦しくなると自分で外してしまわれ、
夜間何度か夜勤スタッフがつけ直しをしていましたが、その夜は、外すことなく
ぐっすり眠っておられた様子。
多分夜の間に具合が悪くなっていたのでしょう、シーパップを外すことも出来ず
夜勤者もよく眠っておられるように見えたので、そのままそっとしておいてあげた。
早出勤務者が7時に声を掛けるが、そのときはかすかに返事をされたが、起きられない
ので、もう少し寝させてあげようと、他の方の起床介助を行い、食事介助をし、
最後に9時ごろ起こしに行って、異常に気が付いた!
声掛けに返事なく、口や鼻から痰が出ている、熱もある様子!で看護師を呼び
タン吸引 バイタル測定
これはおかしい!と施設契約の主治医に連絡、救急車を呼んだ方がいい、と
判断され 電話をしました。
主治医が市内の病院に「受け入れして欲しい」と電話で容体を伝えましたが、
3か所断られ、
そうこうしているうちに救急車が到着したので、病院探しは救急隊に引き継ぐ
ことになり、家族もすぐ来られないので病院が決まるまで、待機して頂くよう
連絡し、病院までの付き添いは私がすることになり、救急車に乗り込みました。
しかしここからが大変でした。
救急隊の方が病院に何件も搬送依頼の電話をして下さるも、軒並み断られる!
「熱がある」というだけで、コロナ疑いもあるとみなされ
(その時38,5まで上がっていた)
「ワクチン接種2回済」「施設で感染者なし」など伝えても、
熱がある方はとりあえずコロナ検査をして陰性が確認するまで、個室隔離が
必要などで
・ベッド満床です
・処置中です
・(状態を聞いて)うちでは無理です
・発熱患者は今受け入れ出来ません
と次々断られました!
病院を探して電話すること15件
救急車に乗り込んでから、2時間過ぎました。
施設前の道路に駐車し続けることも出来ないので、消防署に戻りそこから
電話をかけ続けていました。
患者の家族は、ここから車で20分くらいのところで、病院が決まるまで
待ってもらっていましたが、
患者の意識も戻らず、このままここで亡くなってしまったら、、という不安もあり
家族に電話し
「まだ病院が決まっていないけど、こっちに向かってください」とお願いしました。
家族が到着する前にやっと病院が決まり、再び「○○病院に来て下さい」と
電話しました。
受け入れてくれた病院は、一番最初に主治医が電話して断られたところ。
救急車の中でも断られ、3度目の依頼で何とか受け入れてくれました。
施設の一番近くで、常日頃お世話になっている病院なので、
「もうどこも断られたのでなんとか!!」と主治医の再度の後押しが
あったようです。
無事に一番近くの病院に決まりましたが
かなり遠くの病院まで電話していたので、内心「どこまで連れて行かれるんやろ?」
帰り大変やな、、、タクシー使って良いよな?(高いぞ・・)ということも考えて
いました(-_-;)
病院について「無理言ってスミマセン」と謝り(^^;)
今朝からの状態と患者の普段の様子等お伝えし、
しばらくしてから家族も到着したので、状況を説明し、引継ぎ
やっと帰ることができました。
朝9時に出勤し、急変の連絡を受けてから、施設に戻れたのは
午後1時過ぎでした。
夕方家族より連絡があり、検査結果「脳梗塞」でした。
かなりの広範囲らしく
夜間もっと早く気が付いたら、、、
病院が早く受け入れてくれたら、、、、等いろいろな思いがよぎりますが、
その方は徐々に衰えが見られていましたが、前日まではしっかりご飯も
食べられ、普通に会話もされていました。
そして5日後
家族の方が来られ
「昨夜母が亡くなりました」
「いろいろとありがとうございました」
と報告に来られました。
あのまま一度も意識が戻らず、亡くなられたそうです。
ショックでした・・・戻って来られるのを待っていました・・・・
高齢者はいつ急変するかもわかりません。
手のかかる大変ご利用者様も、「ずっと続くわけではない」
「いつか急にいなくなることもある」と思って、
悔いのない介護をしたい。と改めて思う出来事でした。
そして、今病気したら大変!!(病院の受け入れが厳しい)なことも
実感するしました。
確実に病床数は減っている
気をつけましょう。