ほっしーのおひとり様を楽しむブログ

おひとり様でも楽しく元気に! ひとりでも楽しめることや、家族のこと、介護職の経験談など、思うことを何でも書いています

介護士になるきっかけをくれた母の話 ④

これは14年前に亡くなった母のことを思い出して書いています。

 

<前回の続き>

病院探し

 

普通の総合病院では母の受け入れは叶わなかったが、そこの相談員の方がいろ

いろと教えてくださった。

そこで初めて「療養病棟」というものがあるのを知る。


普通の病院内で、積極的に治療が必要な方が入る「急性期病棟」

=「一般病棟」と、

治療が終わり症状は安定しているが長期の療養が必要とされる主に高齢者

や慢性疾患の患者が入る「療養病棟」というのがある、ということだった。

 

※ (その後「療養病棟」は廃止の方向で検討され、、現在はそれに代わる

「介護医療院」というものにシフトしつつある)

 

 そして療養病棟のある病院のパンフレットを数枚もらった。

その中に、なんと自宅から歩いて5分くらいで行ける病院があった。

こじんまりとした病院で、普通若い人はあまり行かないであろう「老人病院」

と言われているような病院だったが、「療養病棟」というのを聞いて

「あ〜それでか!」と納得した。

他にも少し離れた場所にも「療養型」の病院はあった。りっぱな病院もあり、

数件電話して話を聞いたが、病院が大きく立派だろうが、腕のいい先生がおられ

うが、何も治療をしないのであれば一緒じゃないか?、、それなら近いのが

一番かもしれない、と思った。

 

そこでその近くの病院へ直接話をしに行った。

その「T病院」の院長先生と話が出来、母の状態を話したところ、受け入れて

頂けることになったのである。

治療はせず、痛みなどの症状が出た時は痛み止めなどの緩和処置をして、最後

までここで面倒をみてもらえるということでした。移動は早い方が良いとのこ

とで、さっそく転院の準備にかかった。

さて、どうやって運ぼうか??

兄に「病院が決まった。」と連絡したが、車を出してくれるという話も無く・・

しかたがない息子の車を借りて、私が迎えに行くしかないか!

息子の車・・・スポーツタイプの2ドアシビック。

ちょびっと改造してありマフラーも太いのにかえて、「グォ〜ン」とすごい

エンジン音がする、ヤンキーカー(笑)

「コレで行くんか・・・・」ちょっと恥ずかしい^^;

しかたがありません。後ろのシートを倒し、しんどいようなら横になれるよ

うに、布団を敷いて、いざ!お迎えに^^

 

母とドライブ

 

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母は「何処にいくん?」とちょっと不安そうな表情だったが、

「病院を変わるから、挨拶して」というと、先生や看護師さんにニコニコ

と手を振ってすんなり車に乗ってくれた。

母の負担を減らすため普段は使わない高速道路を利用した。この日は1月末

でしたが晴天で、気温も暖かく、絶好のドライブ日和^^

母は私の心配をよそに、一度も横になることも無く助手席で終始ご機嫌だった。

外を見て「あ〜奇麗な〜」「気持ちえ〜な〜」と言い。

トンネルに入るたび「トンネルだ〜とんねるだ〜楽しいな〜♪」と歌い^^

「それで、何処行くんやった?」と10回以上聞き。。。

そのたび「私の家の近くの病院にかわるの。これからは私が毎日会いに行け

るからね」

というと「そうか それは安心やな。子は持っとくもんやな」と納得するが、、

またしばらくすると、

「それで今から何処行くんやった?」と、また聞く!!(笑)

何度も同じ話をしながらも、久しぶりの外出に嬉しそうでした。

今でもその時の母の楽しそうな様子を時々思い出す。

2人の思い出のドライブになった。

 

病院到着 元気で驚かれる

川西のT病院に着き、看護師がお迎えに来た時も、とてもハキハキと

受け答えし、「病状を聞いていたので、車で大丈夫かと心配してましたが、

すごくお元気そうで・・・」とびっくりされた。

「昼食はまだですか?」と聞かれ

「高速のサービスエリアでラーメン食べたのですが数口しか食べれません

でした」と答え、

「あまりもう食べれないみたいです、もともと好き嫌いもあるし、、病院食

あまり食べないかも」と言うと。

 

看護師さんが、母に「お母様は何が好物なんですか?」と聞かれ

「ビフカツ!」と応えて またまた驚かれた(笑)

院長先生が、「何でも好きなもの持ってきて食べさせてあげていいですよ」

と言ってくださった。

前の病院は持ち込み禁止だったので有難かった。

もう先がないから、食べれるものならなんでも、、と思ってくれたようだ。

面会は19時まで(だったと思う?)が、私が仕事帰りでも寄りたいと言うと

「裏口(職員通用門)があいているから自由に出入りしてください」とも言っ

てくださった。

その日の夜自宅のベランダに出てT病院の方をながめながら

 

(ベランダからT病院の看板が見える。)

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あそこに、、こんな近くに母がいるんだ・・と思うとなんだか嬉しくて

ちょっと不思議な感覚だった。

 

 ※次回に続く